木曜荘

ものかきの日記

創作

2023/04/10

今日は習志野でひたすら芝を剥ぐ仕事。 ゴルフ練習場の野芝。現場調査をしたときには生えていなかった草が繁茂していて、予想よりすこし手間がかかった。 土から芝を引き剥がし、ユンボの排土板をつかって集積していく。 空は快晴でホーホケキョと声がする、…

2023/03/25 「蕾」

製本を依頼していた『蕾』が今日届いた。五人の作家さんに書き(描き)下ろしていただき、また一人の作家さんの絵を扉に拝借し、さらに一人の作家さんに装丁を依頼した。個人的にとても贅沢な一冊だ。完全にぼくの趣味の満足のために生まれた一冊。 手触りを…

2022/09/02

今日は雨のため、休日にした。明日、ちょうど雨のための予備日があり、予報では晴れになっていたのでそうした。…そのかわり明日は雨でも槍でもやることになるのだが。 朝はお客さんに電話をしてから、ゆっくりと朝寝した。昼前には起きたのだが、心身ともに…

『欅』感想その三

この週末にご著書拝読いたしました。本は出会うものと常々思っていますが、『楠』も『欅』も私にとってそういう作品になりました。 何と言えばよいのか、自分の中にまだ知らない感覚がある、そういう体験でした。“風景画”という言葉も出てきましたが、淡く、…

2022/08/22 蕾について

昨日は朝はやくに起きて、『蕾』の器づくりをはじめた。 書体や文字の大きさは前作『欅』と同様にそろえた。余白など気に入っているので。ただ「老眼なので読みづらい」というお声があったので、ちょっと小さいのかな、とも思っている。なので大きさはもしか…

2022/08/18 

久しぶりに仕事上のストレスをものすごく感じた一日だった。細かいことはとりあえず書かない。そのうち書くかも。 ストレス解消に辛いものを食べた。らーめん。夏は唐辛子に限る(冬もだが)。 プチパリ主人に拝借した「日本詩人全集6」の土岐善麿がとにか…

『欅』感想その二

昨夜も書いたとおり、LE PETIT PARISIENの主人J氏より、『欅』の感想をお手紙でいただいた。 全文ここに紹介したい気もするが、あくまでも「ぼくあての手紙」なのでそれは気が引けるし、なによりそれはちょっともったいない、という思いもあるので、いくつか…

2022/08/12 蕾について

詞華集『蕾』について 『楠』『欅』と題した短編集を書き終える前から、書き終えたら次は詞華集を、と思っていた。長いものはもう書く予定もない。ぼくは短いものが好きだから。短いものを書き溜めて一冊に綴じることもとうぜん考えたが、それ以上に「同志と…

2022/08/06 『欅』について

今日はよい日。とてもよい日。 早起きは無事にできて、いざ横浜へ、と思ったらちがいました千代田区でした。ほとんどの人数が横浜へ向かった。ぼくは気の合う仲間と二人で千代田区へ、さっと片付いて次の現場へ。 午後の暑い盛りに仕事を終えて、また帰りの…

2022/07/27 頒布開始

今日も暑かったが、長袖での作業にも慣れてきた。直射でない分、考えようによってはいろいろといいものかもしれない。夜の体内の熱のこもりかたが違うような気もする。とはいえ日中は滝のような汗ではある。 昨日届いた『欅』を昨夜一晩かけて読み直した。日…

2022/07/26 欅完成

朝から雨の中、ひたすら草刈。ちょっとした問題が発生して、午後は作業ができなくなったが、数時間現場で待機するはめになった。待機中、仲間たちといろいろ話をしたりできたから、まあよしとする。 家に帰ると自分の二冊目の本が届いていた。百冊。これで貯…

2022/07/02

雨にうたれたのかというくらい、作業着を自分の汗で濡らして現場を終えて、風呂に入ってからプチパリへ出かけた。冷房の風のあたるカウンターに座って、一日の火照りをさました。 印刷屋さんと待ち合わせ。製本前の最後の印刷を受け取る。通読して問題なけれ…

2022/06/29

昨日は真夏のような一日だった。カレンダーはまだ六月…。夏がきたらいったいどうなってしまうのかと考えるとおそろしい。どんなに暑かろうと動かなければ仕事はすすまない。肉体労働を選んだ以上、これはもう仕方ない、暑い寒いとはずっと付き合っていくのだ…

2022/06/17反省中

とても恥ずかしい話だけれど、かなり参ってしまったことなので、記しておこうと思う。なんと、この数日間、ぼくは…A5をB5と言い続けていたのだ…!! ほんとうに本を作る気があるのですか?と自分の不甲斐なさにかなり打ちひしがれてしまった。版型を間違える…

2022/06/15 製本について

昨日一昨日は手伝い現場で、終日草刈。自分の仕事と半々くらいで手伝いに行くと、元請けのある現場の煩わしさが浮き彫りになる。とてもやかましく感じる。仕事をもってくる元請けと、じっさいそれを形にする下請けと、対等であってほしいと思うけれど、そう…

『欅』入稿、プチパリにて

入稿 昨日は深夜に目がさめ、最終稿を印刷して、また眠った。いつもよりすこし遅く起きてから、それを読んだ。誤字脱字も見当たらず、文章もいい具合に削られていて、とりあえず本当の脱稿となった。おおきな達成感を覚えた。とても細かい話をすれば欠点はい…

入稿前

二週間の連勤がやっと終わった。昨日は朝から種苗店で植木を仕入れて、植えに行ったり、その後別の現場の手入れをしたり、たまった発生材を棄てにいったりと忙しかった。 帰ってから、PCの調子がすこぶる悪いので、時間をかけて不要なデータをあれこれ削除し…

木曜荘『蕾』

昨日は三階の屋根に届く高さの山桃の剪定やら、見積など。雨が来るという予報だったので、休憩をとらずに働いた。現場が片づき、車を走らせた瞬間、大粒の雨がばたばたと降りはじめた。すんでのところで濡れずにすんだ。にやり。けれど時季的には、濡れずに…

ちがい

ぼくは「自分の言葉」というものを信じている。そうしたものがあるということを、信じている。そしてそれをあらわすために生きている。 世の中には本が、物語がたくさんあふれているけれど、「自分の言葉」で書かれていないものをぼくは好まない。借り物の言…

蝶、蕾、仕事

昨日は結局仕事が終わるまで雨に降られた。泥をひっぱったりして余計な仕事が増えるのと、濡れて体が冷えるのとで、雨の日はいつもよりくたびれる。なんとかきれいに片づいてよかった。 現場を終えてごみ捨てに向かう車中で、先生からDMが届いた。詞華集に関…

木曜荘雑誌

このごろ一週間がやたらと早い。忙しく充実している証かもしれないが、あっという間に日曜日になる。先月から日曜を休日に固定しはじめたから、余計にそう思えるのかもしれない。 今日は終日雨の予報だけど、予備日がまったくないので、いくら降ってもやるし…

「楠」ご感想まとめ

「楠」を読んでいただいたご感想 実は二度繰り返し読ませて頂きました。 私の認識では、連作短編集の形をとってはいても、紛れもなく詩集でした。書かれている言葉の選択と連なり、たしかにある心地よいリズムと韻律。明示された詩の部分以外の散文も、やは…

「楠」と木曜荘

4月に読んだ本は、尾崎放哉句集のみ。「入庵雑記」という随筆がまたよかった。放哉の井泉水を慕う気持ちもよくわかるし、いろいろと共感できるものが多かった。昨夜もすこし読み返した。 ほかは再読ばかり、明石海人や前田鐵之助、石垣りんなど。書いている…

完成なのかも

完成なのかもしれない。 言いたいことを全部つめこめたかとなると、あやしい。下書きのまま、使われなかった文も多い。それでも、これは完成なのかもしれない。 もっと肉をつけることもできるし、もっと削ることもできる。でも、それをしないほうがいいよう…

本つくりたい人

一週間の疲れをひきずった体、すこしだけ遅く起きる。やることは決まっている。日曜の朝から文章に向き合えるように、土曜の夜まで油断なく働く、この習慣になれてきていて心地いい。 推敲の出口 推敲の段階で先生に読んでほしいと思うときもあるし、いやそ…

推敲と詞華集

寒い朝。春はまだか、と思いながら、この寒さもふくめて春なのだろうとも思う。日々の寒暖差には驚かされるけれど、なんとか元気にやれてるのでいい。 要るもの 使い古しの作業着が破けた。股のあたりが破けたので、これは新調しないわけにはいかない。経験…

欅、ひとまず

「欅」一段落 今日も五時に起きて、そこから書いていた。 途中少し寝たり、菖蒲園に散歩にでかけたりして気分転換をはさみつつ、なんとか「欅」を書き終えた。 書き終えるのに数日か数週間は要するだろうと思われた最終章を、今日一日で書き終えられるとはつ…

脳内散歩

もっとすなおに、もっと自由に、と思う。 文体の習得だの訓練だのと聞いたことがあるけれど、そうしたときは、はぁそんなもんでしょうか、ほどに思っていたものだった。今思ってみると、文体などというものは、逃げようとしても逃げ切れぬ、おのれの影法師の…

予定は未定

昨年、「楠」を上梓した。 親しい人に配り、あとは手元に持っておこうと五十部ほど刷る予定だったけれど、色々な方の助言をうけて、百部刷った。ネット上で何部か売れたのは予想外だったけれど、それはそれで嬉しいものだった。 形になり、何度か読み返した…

鳥籠に少女を飼う

次に書きたいものは、蕾、と題名だけ決まっている。中身はまだ書いていない。いくつかの断片が箱のなかに断片のままほうりこんである。その前に書きたいものがあるので、そっちが形になったら、それらの欠片を繋げていくことになるのだろう。 ぼくは物心つい…