木曜荘

ものかきの日記

木曜荘『蕾』

昨日は三階の屋根に届く高さの山桃の剪定やら、見積など。雨が来るという予報だったので、休憩をとらずに働いた。現場が片づき、車を走らせた瞬間、大粒の雨がばたばたと降りはじめた。すんでのところで濡れずにすんだ。にやり。けれど時季的には、濡れずに働くなどと言ってられるものでもない。昨日はただ幸運だった。これからは大雨だろうとこなしていかなければならない時季だ。

仕事を終えて、弁当を家で食べる。外で食べる予定だった弁当を家で食べると、なんだか無性にうまいのだ。なぜなんだろう。そのあとすこしまどろんだりした。

 

 

木曜荘『蕾』始動

先日、はじめに先生にご寄稿のお願いをしたと書いた。ご快諾をいただいた。その後、その話をしたところ、LePetitParisienの主人であるJさんが参加してくださることになった。これはすこし意外だったので驚いたが嬉しかった。

それから昨日、SNSで知り合った作家さんのうち二名の方が、ご寄稿くださることになった。それからずっとわくわくが止まらない。気分はまるで夏休みを前にした中学二年生だ。まあふだんの精神年齢からしてもともとそのあたりなのだけど。わくわくが余計にこころを若くさせているように思う。

それからそれぞれの作家さんと打ち合わせをするなかで、本の仕上がりについてまだまだ考えることがあったのだなと気づき、うんうん頭を悩ませた。書いていただく以上頁の制限などもうけたくないし、満足いくまでのびのびと書いていただきたいので、やはり製本には「安さ」を求めざるを得ない、というような気持ちが勝ってきた。今回は手製本はあきらめるか…。いつか必ず、とは思う。

字体や余白などについても、作家さんにこだわりがあれば、それぞれにつくっていただいて、無理に統一する必要もなかろうと思うし、その場合はPDFでいただいて、あ、そういえば最近PCの調子がすこぶる悪いけど、大丈夫かな、ブログを書いてるのはクロームブックだけど、これじゃ作業はできないし、え、新調しないとだめかも、などなどなど。頭から煙がでるくらい考えたすえにそのまま眠ってしまった。

初めてのことなので、右も左もわからない。ご参加くださる皆さんにご迷惑だけはおかけしたくないけれど、すこしかけちゃうかも、ごめんなさい。装幀のプロでもある作家のMさんにすがりついて、プチパリでいろいろとお話をうかがいたいところだ。

基本的に自力でなんとかしたいという思いが強いが、じっさい人の手をまったく借りずに本をつくれるような人間ではない、ぼくは。だから頼れる人にどんどん頼っていく。その過程で製本について学んでいき、いつか手製本をつくれるようになれば、それはとても楽しかろうと思う。いまはまだはじめの一歩。でも一歩、前に出た。にやにや。楽しくてしかたない。生きてるな、動いてるな、と思うと『よりもい』の挿入歌が頭のなかをめぐる。ああ、南極を、宇宙よりも遠い場所をめざして、夜の歌舞伎町をはしりまわっているのだな、いま。なんて思う。

よいものをつくる。そのためにひとつずつ、一歩ずつ形にしていく。皆さんのお力を拝借しながら。これはいままでの、自作品だけの創作とはちがう。責任も感じるけれど、それも楽しんでいく。とにかく、よいものをつくる。そのためにできることをやっていく。(皆さん侘介を助けてやってくださいね…。)