木曜荘

ものかきの日記

2022/07/29

今日も「暑かった」から始まるのかこの日記は、と思いつつ、やはりその一言から始まる。暑かったのだから仕方ない。現場は渋谷の、「億を超える」マンションだそうな。「住んでる人は人種がちがう」という声を聞いたが、ぼくには同じヒトに見えた。

汗をぼたぼた落としながら、その炎天下の庭に働いた。誰がどういう目で自分を見ていようが、関心はない。一日稼いで家に帰るだけだ。そして書く力が残っていれば書くだけだ。

今日もまた、寝床に倒れ込む。漱石をすこし読んだが、もう目が見えない。音楽を流して、横になる。体の芯はまだ火照っている。これが夏だ。今年の夏だ。