木曜荘

ものかきの日記

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

このごろ

この頃、文章を書かなくなった。焦りもない。締切もないのだし、ゆっくりやればいいと思っている。年内にある程度かたちになって、来年にでも上梓できれば充分。 どのみち、口座には本を作るだけの余裕がない。ウイルス騒ぎのせいというより、出したり引っ込…

鳥籠に少女を飼う

次に書きたいものは、蕾、と題名だけ決まっている。中身はまだ書いていない。いくつかの断片が箱のなかに断片のままほうりこんである。その前に書きたいものがあるので、そっちが形になったら、それらの欠片を繋げていくことになるのだろう。 ぼくは物心つい…

ひとりの告別式

死んでからも四十九日の旅があるのかと思うと、そう考えてみただけで草臥れてしまう。 真っ白い脚絆に手甲、添えられた孫杖。棺桶におさめられた祖母の痩せほそった体を見下ろしていたぼくも、いつか必ず死ぬ。死をおそろしく感じるのは、たいてい生き生きと…

6月の読書

梁塵秘抄 …「遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけむ 遊ぶ子どもの声きけば」など、300番台の歌、数点にとくに心ひかれた… 寺山修司 毛皮のマリー ☆血はたったまま眠っている など戯曲数点 …月末には修司の義理の弟、寺山偏陸さんを囲む会に参加し…