木曜荘

ものかきの日記

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

2022/05/31

日曜の興奮と疲れをひきずった月曜日、あたらしい現場で延々と草を刈る。広い。ふだんの庭仕事とちがい、元請の(監視の)目があるので、長袖をぬげずに鬱陶しい暑さとも戦う。今朝は雨、草刈の天敵、刈草がどんどん濡れて重くなるのだ。根性をひっぱりだす…

05/29文フリ、プチパリ

昨日はぼくの休日には珍しく、十二時間ほど外にいた。 朝いつもどおりに起きて、すこし書いて、散髪に行き、その足で平和島へむかった。文学フリマ会場についたのは開場一時間前だったが、すでに人であふれていた。その時刻はまだ、大きな荷物をかかえた出店…

2022/05/29

樹木葬、ほぼ完成したので写真を貼っておく。 泥や石やセメントやらを相手にするので、植木相手よりよっぽど疲れるが、完成したときの満足感は大きい。特に今回は短い工期を元請けのミスやら都合やらでさらに一日短縮されたうえに、追加工事がいくつもあって…

2022/05/28

昨日は通院だった。昨年一年間くさっていたときに、信じられないほど増えた中性脂肪が、今回の血液検査で1/3ほどまで減ったので、主治医はたいそう褒めてくれた。 尿酸値がやや高めだと毎回言われるが、尿酸値を上げるようなものはほとんど摂っておらず、む…

告別

青空に心残りのしろい月 告別の朝も文字書くぼくは さんざんに泣かされた告別式だった。親より先に死ぬことの不孝を思った。生前の彼は本当におだやかで優しく、できた人間だった。父親の介護にも献身的だった。それでも、先に死んでしまっては、「親不孝者…

通夜

昨日一昨日は仕事がかなり捗ったので今日は安心して告別式に参列できる。 昨夜は素面でいたくなく、麦酒を何杯か飲んだけれど酔えないし、健康的につかれた体に酒精がまわって不快だしと、いいことはなかった。それでも飲まずにはいられないという気分だった…

生死と本

通夜 今日は仕事のあと、従兄の通夜。まだ実感のない従兄の死と向き合わなければならない夜。誰もがそうだろうけれど、葬式というものはつらい。できれば会いたくないという気持ちも少なからずある。けれどそれ以上に、ちゃんと送り出したいという思いが強い…

2022/05/24

精神的に疲れきっていたのか、二十時前に寝てしまったらしく、三時に目がさめ寝つけないでいる。従兄の訃報から一日たったが、昨日は仕事にもまったく身が入らなかった。8時間働いたとは思えない。気がつけば仕事は終わっており、帰りの車中にいた。風がここ…

報せ

今朝起きると、従兄急逝の訃報がまず目にとびこんできた。病気を患っていたわけでもなく、事故などでもない。死因はまだ不明とのことだけれど、あまりに唐突にやってきた死の報せに、ぼくはただ狼狽えることしかできなかった。 ぼくの一族は女系で、たくさん…

雨の日

濡れて重くだらしなくずりおちた地下足袋、くるぶしまで雨水に浸かって、一枚十貫ほどもある石板をはこぶ。雹かともおもわれるほどの大粒の雨が、土を殴る。泥が跳ねて、今朝たてたばかりの石材を汚している。坂のうえの区画で掘りあげられた泥が、大量の雨…

2022/05/20

昨日は納骨ポットを据え終わり、区画を囲うための石材を小運搬した。これがまたいちいち重いのだった。現場は丘に建てられた寺で、坂道の傾斜もなかなかのもの。そこをひたすら蟻のように行き来して、材料をひとつずつ運んでいった。 蟻はみずからの体より大…

2022/05/19

昨日は午前中ひたすら穴を掘った。すべて手掘りだったので、重機というのはほんとうにすばらしい発明だと改めて知る。連日の雨降りからは解放されたけれど、けっきょく雨以上に汗で濡れた。ときおり吹く風がここちよかった。今日もたっぷり水分をもっていこ…

2022/05/18

毎朝日記を書いているので、そろそろ書くことがなくなってきている。それでも習慣になっているので、起きるとこうしてノートPCを開いてしまう。 昨日は成増でマンションの植栽管理。雨の中、草刈もしたので泥まみれになり、掃除が大変だった。今日からは駒込…

蝶、蕾、仕事

昨日は結局仕事が終わるまで雨に降られた。泥をひっぱったりして余計な仕事が増えるのと、濡れて体が冷えるのとで、雨の日はいつもよりくたびれる。なんとかきれいに片づいてよかった。 現場を終えてごみ捨てに向かう車中で、先生からDMが届いた。詞華集に関…

木曜荘雑誌

このごろ一週間がやたらと早い。忙しく充実している証かもしれないが、あっという間に日曜日になる。先月から日曜を休日に固定しはじめたから、余計にそう思えるのかもしれない。 今日は終日雨の予報だけど、予備日がまったくないので、いくら降ってもやるし…

2022/05/15

筋肉痛がひどい。ちょっと頑張りすぎた。手伝いの現場では二人分は働くと決めているけど、昨日は三人前くらい働けたので満足。自己満足だけど、自分を満足させられれば上等だと思っている。喜んでもらえたし。 行き帰りの電車はとても疲れたが、新鮮ではあっ…

2022/05/14

ちょっとだけ延期 昨日の車検で予想以上のお金が溶けてしまい、今月の製本がかなわなくなった。むりやり進められないこともないのだけど、それをやると家計がおわるので、もうひと月たくわえてからになると思う。あまりにショックだったので、その足でだいす…

2022/05/13

車検で三日間仕事ができないのはきつい、と思っていたけれど、予報では雨が続くらしく、罪悪感のすこし安らぐような気がしている。どのみち休みになっていたかなと。 昨日は、新しく墓をつくる区画に植わった八本の樒を移植した。当初は抜根の予定だったが、…

2022/05/12

欅 昨夜はなんだか頭がよくまわっていたので、今度の休日にしようと思っていた最後の手直しを終わらせられた。誤字脱字を確認し、語尾や、言い回しをすこし訂正する程度だったけれど、全編とおして一晩で手を入れたので、けっこう疲れた。でもいまが好機と感…

2022/05/11

出来上がった本を読んで、推敲が甘かったね、と言われる夢をみた。誰にそう言われてもおかしくないできなので、そういう夢を見るのも無理はない。でも、いまのこの形で本にしてみたいというおもいが強い。 「楠」を上梓したときだってそうだった。自分ではま…

2022/05/10

昨日の朝は心身がおもかった。不安定な天気のせいもあったろうけれど、それだけではなかっただろう。原稿のことや、製本費用のことなど、いろいろと考えて疲れてしまった。そのうえ一日雨のなかの作業が待っていた。雨を理由に休んでしまおうかと何度も思っ…

もう詩は書かないなんてなんどもなぞって そうしてまたこっそり試みてはこころ折って 隣から聞こえる歌がきれい 自分の声はどんなだっけってわからなくなって 目はどこにあるんだっけ探しにいくふりだけ残して 荒ぶっても気ちがってもみんな言い訳なんだって…

循環

「欅」推敲おわり 読み返せば「不完全」ではあるけれど、でも完成されていると考え、ほぼ加筆修正なしで、このまま本にする。言いたいことをさらにつめこむか、余白として残すか迷ったけれど、後者をとる。選択には後悔がつきものだけれど、できることなら後…

絵のこと

昨日は朝のつよい雨のために現場が流れたので、今日行く予定だった個展を訪ねてきた。鉛筆・水彩で描かれるひかりの世界だった。やわらかくて、あたたかな作品ばかりで、そのどれもがうつくしく生き生きとしたひかりに満ちていた。 [ 味戸ケイコさん個展。 …

「楠」ご感想まとめ

「楠」を読んでいただいたご感想 実は二度繰り返し読ませて頂きました。 私の認識では、連作短編集の形をとってはいても、紛れもなく詩集でした。書かれている言葉の選択と連なり、たしかにある心地よいリズムと韻律。明示された詩の部分以外の散文も、やは…

2022/05/06

蝶 蝶をモチイフになにか書きたいと思って、図鑑を借りてきて読むなどしている。 知れば知るほど、虫の世界はおもしろい、神秘に満ち溢れている。まったく無駄のない機能の美しさ、合理的な形態、変態、次の命までへの細心の注意、どれをとってもおもしろい…

日記と歌

薔薇は咲いたか、と毎朝玄関のとびらを開ける楽しみ。開けてすぐのところにある鉢植えのミニバラ、蕾がみっつほころびかけている。ゆっくりでいい、きれいに咲くといい。 倦みはててつかれた頭をとりかえて軒先に干そう薔薇は咲いたか Twitterのおともだちの…

「楠」と木曜荘

4月に読んだ本は、尾崎放哉句集のみ。「入庵雑記」という随筆がまたよかった。放哉の井泉水を慕う気持ちもよくわかるし、いろいろと共感できるものが多かった。昨夜もすこし読み返した。 ほかは再読ばかり、明石海人や前田鐵之助、石垣りんなど。書いている…

2022/05/03

資金 予算十三万ほどの製本資金、そのあてにしていたお金が入った。これでいつでもつくりはじめることができる。ただ、もうすこし貯めてからのほうがいいよ、という声と、そんなこと言ってたらはじまらない、あるうちに使ってしまうんだ、という声とがささや…

完成なのかも

完成なのかもしれない。 言いたいことを全部つめこめたかとなると、あやしい。下書きのまま、使われなかった文も多い。それでも、これは完成なのかもしれない。 もっと肉をつけることもできるし、もっと削ることもできる。でも、それをしないほうがいいよう…