木曜荘

ものかきの日記

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

あなたへ

いまは生きているだけでいい、と伝えたい。 かならず良い日が訪れると伝えたい。 それを祈っていることを伝えたい。 独りじゃないと伝えたい。 焦らず、ゆっくり休むということは、ときにとてもむつかしい。 病人でいることにも疲れることがある。 病床で呻…

十六歳くらい、ものを書きはじめたころ、一気呵成に書き上げてしまわないと終わりまで書けないというくせ(?)があった。感情のみで書きなぐっていたので、翌日になってしまえばそれが「つながらない」のだった。 荒削りに、勢いで、力強く、書けるだけ一気…

生活

通院の日は、なにがあったわけでもなく、ふさぎこむことが多いけれど、今日は感情の動きはとくになかった。 習慣の改善が、生活の隅々までいきわたっているのを感じる。 いずれまた鬱がきて、積み上げたすべてをひっくりかえされることもあるかもしれないけ…

詩について

詩を書きたいと思わないわけではないけど、ぼくの書く詩は、いまの文章界隈において詩として受け入れられないとわかっているから、「詩を書きたいとは思わない」。 ではどういうものが詩なのかというと、わからない。 詩的な文章というものも、いまの商業作…

食べる楽しみ

今日は雨のために仕事を休んで家にいる。晴耕雨読というと格好もつくが、単に雨ではできない作業だったというだけ。それでもこうして本を読んだり、家でできるトレーニングをしたり、なにやらものを思ってみたりする時間のとれることは、雨の日の大きな恩恵…

曳舟の夜

先日の記事で、「ともだちは要らない、仲間がいるから」といった内容の日記を書いた。先日のとある会合のあと、同じような言葉を人から聞けた。 昼は暑かったけれど、夜になれば半袖ではすこしさむいほどになった、ぼくは腕をさすりながら、走っていく明かり…

自分

「自分」という言葉をあたりまえに使うけれど、ぼくは自分について実はよくわかっていない。自分というものについて考えると目の前がうっすら暗くなって、空が曇って、なんだか怠くなって、ペリペリと背中のほうからなにかが剥がれていく感覚に襲われて、気…

鎧とあそび

今日は昼からの仕事なので、朝から筆をとる。 朝食はバナナ、減量中なので基本的にずっと空腹でいるけれど、そのぶん減量食が美味いこと美味いこと。 書くことも読むことも食事に似ていて、バランスをとりながら、常にすこし空腹にしておくといいように思わ…

5/05 減量やらSNSやら

三月から四月まで仕事の量も極端に減り、鬱もしつこく居座っていたために、心身ともに贅肉を蓄えた。 今月は連休明けからまぁまぁ仕事があるし、とりあえず鬱のかげも薄くなったので、すっかり重くなってしまった体とこころの減量をはじめた、それが一週間ほ…

「欅」ひとつめ

短編集「楠」につづいていま書いているのだけど、これらをひとまとめに「欅」として上梓する予定。 「四話」ほど書いたところで鬱がきて、しばらく鍋の中へほうっておいた。正気にかえってから読み返すと、言葉がとても窮屈そうに並んでいた。全部、書き直す…

書いて話して

今日も仕事はおやすみ。 休みの日にずっと家にいたりすると、笑われたりあまつさえ馬鹿にされたりすることもあったけど、何を言ってるのさ、こっちは家にいられる喜びを噛みしめるようにして過ごしているんだ、と思っていたし、今日もそんなわけで読んだり書…

05/03 書くだけ

生活の質、QOLとか言うのも聞くけど、そういうものの「向上」なんてぼくは知らないけど、いつだって、正気でいられるあいだはいつだって、ぜんぶがぜんぶ、といっていいくらい、書くことにみんな向かってる。それは向上とか向下とかじゃなくて。 …向下は禅の…

芋をどうやって食べるかなんて自分で決めろ

小説に限らず、映画や舞台なんかでもそうなんだけど、「添加物」みたようなものを作品から感覚的にとらえてるところがぼくにはあって…たとえば寺山修司の映画作品なんかは、添加物もりもりで、色鮮やかで、見た目もいいし、味もはっきりしてる そういうのは…

作家

呼吸をするほどあたりまえに、自分は作家なのだと思う 「えがく」ことを志向するいきもの低俗とか高尚とかどうでもいいし 玄人だの素人だのもどうでもいいし ジャンルとか売れた冊数とか 評価とか栄誉とか知名度とか将来性とか みんなどうでもいいえがくこと…