木曜荘

ものかきの日記

2022/12/02

昨日今日はすっかり冬の寒さになった。やはりいいものだな、四季というものは。寒い寒いといいながら、眉間にしわは寄っていない。暑さの夏を超えて、寒さの冬を迎えて、そのくりかえしのなかに命があるのを感じる。

現場は家から数分のところ、四件。三人で一日かけてまわる。時間にゆとりがありそうだったので、ぼくは一日サポート役にまわり、メインの作業を新人さんに任せた。

サルノコシカケを見つけたのも、時間に余裕のあったためか。「ちょっとまって」と言ってわざわざ作業をとめて写真を撮る。「えへへごめんね」と笑って再開。そんな日があってもいいよな。せわしいばかりではね。ぼくが腰掛けても崩れなさそうな、しっかりとしたものだった。かわいい。

これは明日葉だろうか。きれいに群生していたので刈らずにおいた。邪魔にはなるまい。花言葉は「未来への希望」。摘まれても明日には葉をだすといわれる旺盛なその生命によく似合う。

欅の葉があちこちにふきだまっていた。その落葉の下に隠れている草たちは、蒲団からでるのに難儀する冬の朝の人たちに似ていると思った。冬はいつも春を含んでいる。美しい季節だ。

昼休憩と、帰宅してからの数時間、樹木医のテキストを読み進める。今日で40/700頁。せっかくだから読み進められた日は進捗をここに記しておこうかしら。自分にはっぱかける意味でも。

とりあえずテキストを一回通読するのが今月の目標。このペースで進めばなんとかなるかもしれない。そのあと過去問一周、またテキスト、その繰り返しでいいかなと。他に気になる本もあるのだが、これもまた一万円ほどするので買うのは躊躇われる。とりあえず今回揃えたものでしばらくやってみる。

25億年続いた藻類の時代がかつて地球上にあったこととか、樹木の白い細根(仕事上頻繁に目にする)の寿命がせいぜい2、3日ほどしかないとか、はっと驚くような内容もあり、おもしろくもある。いまは「天然記念物に関する制度」あたりをやってるのだけど、とても退屈で、こういった部分は眠気との勝負…。まぁ管轄に教育委員会が介在するということには驚いたけれども。なんか意外だったのだ。

とそうこうするうちにもう二十一時。薬も効いてきてもう眠い。あと少し進めて眠るとする。