木曜荘

ものかきの日記

2022/12/30

昨夜は会社の忘年会。一次会は屋形船で、外に出れば川の音、夜景、夜空、半月、冷たい川風が心地よかったが、中に入れば若者たちの歌声や宴会のノリには閉口した。ただでさえ美味しくもない酒が、一気することでなお不味くなる。20代には捨てたノリだが、ひとりむくれていても仕方ないので、端っこに座って大人しくしていた。

二次会は隣で熱く語る同僚の話を聞いていたので楽しく時間は過ぎた。みな疲れいたのだろう。ダウンする人が何人かいた。介抱したり。

行きも帰りも社長が車で送ってくれた(帰りは奥さんの運転)。その車内で話したような静かな時間が、忘年会にももう少しあればよかったのにと思うが、しかしそれこそがこの会社の「若い」証拠で、とてもよいところのひとつなのだから、それでいいよな、とも思う。一気やマイクがぼくにまわってこない限りは、そう思えるだろう。昨日も何回かそれが回ってきたが、社長からの杯以外はすべて目で殺した(笑)。

ぐるぐるまわる頭を枕にのっけて、一晩うんうんいいながら断続的に眠る。朝いつもよりは遅く、けれどまあ酔っ払いにしては早い時間に起きて、ふらふらしながら庭の片付けや、道具の整理、駐車場の清掃、洗車など、予定通りこなす。そうこうしているうちに酒はぬけた。が、当分酒は要らないなとなった。まあいつもどおりだが。酒宴のあとはだいたいこうなる。

今年一年をふりかえることはまだしていない。昨日から、よい会社に巡り会えたな、とは何度も思っている。その一言が今年を総括しているようにも思う。仕事のうえでは。

文学の領域では、なにもなせなかったような気がしている。実際は本を一冊つくれて、連作をひとまず完成させて、次の本への準備をして、といろいろあったのだけれど、「なにをなしたか」と自問すれば、「まだなにも」と答えざるを得ない。なぜだろう。評価は気にしていないし、成果という言葉も要らないと思っている。ただ、これをなした、とは言えないような気がしているのだ。満足ではない。もっとおもしろいもの(自分にとって)をどんどん書いていきたい。その先に見えるものがある気がするから。

明日は大晦日。どう過ごそうかな。