木曜荘

ものかきの日記

2022/12/27

午前中は個人庭で欅の伐採。健やかに培われた樹木の数十年を、二時間半で伐りたおす。むなしい作業ではあるが仕方ない。せめてもと、遺影を撮る。

発生材は施主が薪にして売るというので、敷地内に残していく。

切り株。ここからさらに2、3cmの厚みで一枚スライスして、年輪を持ち帰る。いろいろと勉強の材料になるので。写真からも、主幹が二本あったのがわかる。もとは二本の株立でそれが癒着した可能性もある。あれこれ調べてみたいと思う。それが供養になるかはわからないが。

二件目は例の工事現場。合流して道具など積んで先に置場へ戻る。

置場の大掃除の一環で、高い棚を単管パイプで作る。脚立などをたてて保管するため。

青空に作業する姿がなんとなく美しかったので撮った。そして勝手に掲載している。顔は見えないし、いいかなって(笑)。

向かいの倉庫にもうつっていた。影の子どもたちが遊んでいるように見えた。

完成して、脚立や竹などを並べる。「造園会社」という感じがする、と皆口々に言っていた。この会社はまだまだ大きくなるな、とぼくは思った。その過程に関われたならば、それは楽しく嬉しいことだろう、とも。

みんな日々なにかを吸収して成長していく。樹木が年輪を肥やしていくように。ぼくもそうありたい。日々何かを必ず学んで、少しずつ、少しずつ、樹木のように根と幹とを太らせて、旺盛に葉をつけて、そこで誰かが憩えるような、そういう人間になりたいものだ。