木曜荘

ものかきの日記

2023/01/18

このところ仕事の記録のようなブログが続いているのに、懲りずに読んでくださるかたがいることに感謝しています。ありがとうございます。

今日も今日とて仕事の話しかできそうにない。いまちょっと夢中で仕事する日々が続いている。詞華集「蕾」は製本を担ってくださるかたに原稿をお送りしたので一度お休みに入るし、病気のほうも安定しているので、自然そうなるのだろうと思う。

現場は昨日の続き。植え込んだ樹木に支柱を立てていく。鳥居支柱や、竹の八掛支柱と呼ばれるもの。まだ慣れていないという仲間と一緒にどんどん設置していく。

ぼくもそこまでやってきたわけでもないし、この作業自体、庭をやっているあいだは遠ざかっていたものでもあるので、記憶のひきだしの奥からがさがさ引きずり出しながら、教えられることを教えたりしつつ作業を進めた。相棒はいろいろ教えてくれてありがとうと言ったが、こちらの台詞だと思った。教えることは、教えられること以上に自分のためになるのだから。

現場はまだまだ職人がごったがえしていて、右往左往といってもいいほど。設計にもやや無理が多いので、ツケがまわってくる植木屋の作業は、つくりたい理想のかたちに完全にはできないことが多い。状況に合わせてかたちを変えながらなんとか作業を進めた。イレギュラーも、それはそれで楽しいのだ。経験になるから。

帰っていつものトレーニング。今日はすこしだけ早く帰れたので、溜めこんでいた動画を観て、友人ってなんだろうなと少しだけ考えた。ぼくはいわゆる「友人」と呼べるような人間関係をほとんど持たないと思っているが、それ以上に大切な関係を多く持っていると感じる。師のように思うひと、同志のように思うひと、さまざま。ぼくはとても人に恵まれていると、それだけははっきりと思う。べつにそれを友人というくくりに無理に嵌めこなくてもいいや、と思っている。とても大切な関係だから、きっとそのほうがいいんじゃないかなって。

「蕾」にしてもそうだ。ぼくの大切に思うひとのうちのいくたりかに声をかけさせてもらって、原稿を集めた。そういう意味のある本でもあるのだ。読む人がどう思うかはまったく関係なくて、いまのぼくの持っているすべてがそこに綴じられるのだ。ぼくの大切なものが、そこにぎゅっとつめこまれているのだ。おかげで仕事にも精が出る。次の本の費用をはやく貯めたいからだ。

ということで、勉強の時間。今日もがんばります。