木曜荘

ものかきの日記

2023/04/01

樹木葬の工事がはじまった。今回はどんな難所が待ち受けているのか。楽しみだ。

精神面は最悪。ぼくも相棒も、すっかり疑心暗鬼に陥ってしまった。言葉の毒がまわっているようだ。第三者から聞く、「奴がこういっていた」という空気入れの類の言葉は、本当に毒だ。毒であるからには、薬にもなりうるということはわかっているが、やはりその毒性の強さというのはおそろしいもので、今回もそれを痛感するに至った。

「やってられない」そんな言葉を吐いたのはいつぶりだろう。まして、人前で。

 

そのタイミングで、社長から夕食の誘いがきた。ぼくはすっかり勘ぐってしまっていたが、面と向かって話せば、心配事のほとんどが杞憂であったことを知り、こころの解きほぐされていくのがわかった。

ぼくらは今回、些末な問題を社長の耳に入れまいと苦心したが、結局別のルートで入ってしまっていた。ぼくらの努力は水泡に帰したのだ。けれどそこで得た社長の感想は、ぼくらとほとんどずれてはいなかった。過程でふたりの同僚の狡さを目の当たりにしたし、今後は彼らとの付き合い方を考えなくてはならないが、社長への信頼は変わることがなかったので、それだけが幸いといえる。

あとは一刻も早く、このことを相棒に伝えたいが、残念ながら日曜日になる、仕事の話はできない。週明け、ひとつずつ、彼のこころも解きほぐすことができたらと願う。