木曜荘

ものかきの日記

2022/09/02

今日は雨のため、休日にした。明日、ちょうど雨のための予備日があり、予報では晴れになっていたのでそうした。…そのかわり明日は雨でも槍でもやることになるのだが。

朝はお客さんに電話をしてから、ゆっくりと朝寝した。昼前には起きたのだが、心身ともにすっきりと目がさめた。これは珍しい。休日の朝寝はたいてい倦怠感をひきおこすのだが、こういうこともあるのだな、と喜んだ。

起きてからは、『蕾』のレイアウトなどを進めた。表紙は別だが、見返しから目次までの目処がついた。あとは中身である原稿が揃うのを待つばかりだが、問題なのは自分の原稿で、これがどうやら迷宮入りしてしまったようなのだ。とはいえ、焦らず妥協せず、じっくりと仕上げていくことにする。

それから、一昨年ミスをして選考にすら入れなかった中原中也賞に、『欅』を送った。中也賞はその年に発刊された詩集を対象にするのだが、前回送った『楠』は、その「一年間」のくくりから漏れてしまった。つまりすこしばかり出すのが遅かったのだった。

ぼくは賞レースには実際興味がないので、特段残念にも思わなかった。ただ落選の理由がちょっとバカバカしいので、次に詩集らしきものを作ったらそのときはまた送ってみようと思っていた。不備による門前払いで終わるのは、なんだかもったいない気がするので、せめて読んでもらおうと思った。

それをふと思い出したので、また機をのがす前に(忘れちゃう前に)送っておこうと思い、投函してきた。今度は無事に誰かしらの目に触れるといいが、どうだろうか。

いわゆる詩集の体裁はなしていないので、一瞥して目の前の蝿のように追い払われる可能性もあるが、それはそれで評価のひとつだから構わない。可否はどうあれ、評価の目にさらすという機会があるなら、それには出してみるほうがいい。今はそう思う。

『蕾』は共作ともいえる本だから、こういった評価の場に出すことはしないし、できないだろうから、できるものではやっていったほうがいいだろう。せっかくの機会だ。

 

それから一杯だけアブサンを飲んで、ごろりと転がってひとまずのんびりしている。明日は植木屋に戻らなくてはいけないので、今日は眠るまで『蕾』に触れていたい。